摂食障害・過食症・過食嘔吐を治すために
1.どんな病気か知りましょう
摂食障害(過食症、過食嘔吐、下剤乱用、チューイング)は自分の努力や意志の強さで何とかなるものではありませんし、時間の経過や環境の変化で治る病気でもありません。
そのまま放置すれば将来家事や育児、仕事ができなくなる恐れがあります。
そうなれば家族にも身体的、精神的、経済的負担をかけることになります。
病気のまま子育てをすれば世代間連鎖をし、子どもが将来摂食障害やその他の依存症になる可能性も高くなります。
病気の怖さをぞくっとするくらいリアルに感じるだけで、過食が止まる人も大勢います。
2.「自分で何とかできる」に注意しましょう
意志の力で止めよう。食べ方を変えてみよう。赤ちゃんが産まれたら。結婚すれば。
何かを変えたり、何かをしたりすれば過食症が治ると思っていませんか。
これまで過食や過食嘔吐、チューイング、下剤乱用を自力で止められましたか。
自分で治そうとして精神科、心療内科、クリニック、病院や専門の治療機関で治療をしようとしない人がいます。
いつか自分でコントロールできるようになる、そのうち何とかなると安易に考えるのは大変危険です。
「自分で何とかできる」という感覚(コントロール幻想)が完治のための行動を遅らせ、結果として何十年もこの病気で苦しむことになりかねません。
過食症を治すためにも、自分で何とかしようとせず、専門機関に相談しましょう。
3.「病者の役割」を果しましょう
過食症の方は、健常者とは異なる義務と責任があります。
健常者であれば勉強、仕事、家事、育児等をすることが求められます。
しかし過食症の人に期待されることは、健常者のように振舞うことではありません。
期待されることは病気を治す努力をすること、そのために専門家の助けを求めることです。
これを「病者の役割」といいます。
過食症の人に一番求められていることは、病者の役割を果すことです。
病気であることをきちんと認めて、治すために必要な具体的な行動を取りましょう。
4.「何もしない選択」から「治すための行動」へ
「病者の役割」を果し過食症、過食嘔吐、摂食障害を治せば、過食のない楽な人生を歩めます。
一方「病者の役割」を果さず、過食で苦しいままでいることを選ぶ人もいます。
気付いていない方が多いですが、「今のまま何もしない」ということも1つの大きな選択です。
治すための行動をするという選択。今のまま何もしないという選択。
どちらも1つの選択ですが、何もしない選択をした場合近い将来どうなるか想像してみてください。
過食や過食嘔吐、チューイングは、治療をしなければ経年増加で年を追うごとに過食費や回数、量が増える傾向があります。
症状が増え続けば勉強、仕事、家事育児ができなくなり、周囲の人に多大な心配や迷惑をかけることになりかねません。
「病者の役割」を果さないという選択は、この先何十年も過食で苦しみ続けるという選択をしていることになります。
あなたの今の選択と行動が、これからの人生を大きく変えることを意識しましょう。
センターのSUGUとま相談を受けると9割以上の人の過食や過食嘔吐、チューイングが完全に止まるか減るかします。
SUGUとま相談を受けることも、今すぐできる「治すための行動」の1つです。