過食衝動を無くすには
なぜ過食するのでしょうか?
それは、過食衝動があるからです。
食べることに心を奪われて居ても立ってもいられなくなったり、ソワソワしたりするような感覚が過食衝動です。過食衝動があるから過食や過食嘔吐、チューイング、下剤常用という行動に至ります。
この過食衝動の元になるエネルギーを、ここではマグマと定義します。
摂食障害の人がこの世に生まれてから今現在に至るまでに蓄積された様々な負の感情が、過食衝動の源であるマグマです。マグマは無意識に抱え込んできた未消化の心のマイナスエネルギーなので、通常の状態ではその存在を意識できません。
蓄積されたマグマは過食のエネルギーとなり、活火山の如く出口を求めて噴火します。過食衝動となって過食や過食嘔吐、チューイングなどの行動に至るのです。
過食衝動を感じて過食や過食嘔吐に至る一連の出来事は、活火山の噴火、マグマの噴出のようなものです。
過食衝動は意志の力ではどうにもなりません。
外的な働きかけで強制的に過食や過食嘔吐を止めても、噴火している火山にふたをしているようなもので、より大きなエネルギーとなっていずれ爆発します。
過食のもとになっている過食衝動を無くさない限り根本的な回復になりません。
つまり、過食衝動のもとになっているマグマ無くすことが過食をとめ続けるためのカギということです。
過食衝動の源であるマグマを無くせば、過食や嘔吐、チューイング、下剤常用などの行動も無くなるのです。
過食衝動を無くすには?
マグマを無くせば、過食衝動は完全になくなります。
生きていれば、嬉しい、楽しいなどの正の感情、辛い、苦しいなどの負の感情、いろいろな感情が湧いてくるものです。
色とりどりの感情は私たちの人生を豊かにしてくれますが、感性豊かな人は人生の喜びを強く感じるとともに、悲哀もまた強く感じてしまう場合があります。感じてしまっては生きていけないほどの強い負の感情に対しては、心理学的に「否認」というプロセスが働き、負の感情が「無かったこと」にされてしまいます。生きていくための防御反応です。
生きるのも耐え難いほどの辛く苦しい感情を消化できずに、無意識に抱え込んでしまっている状態がマグマが蓄積された状態です。
マグマは産まれてから現在までのどこかの時点で形成されており、形成された時期や大きさは人それぞれ異なります。幼少期に虐待を受けたことのある人は主に幼少期に多くのマグマが蓄積されていることが予測されますし、特定のパートナーからDVなど暴力行為を受けた人は、その時期に多くのマグマが蓄積されていると予測されます。
この蓄積されたマグマを無くしていくことで
「無かったこと」にされてきたつらく苦しい自らの感情を体験し、消化していくのです。