摂食障害(過食症・拒食症・過食嘔吐・チューイング・下剤常用)相談

過食嘔吐する人より、しない方がマシ?

過食のみって、過食嘔吐のヒトよりマシじゃないんですか?

私が過食嘔吐し始めたころ、教科書で摂食障害について調べてみたことがあります。
そこには、極端に痩せた、タバコを吸っている女性のイラストがあって、摂食障害に付随する症状としてアルコール依存症などの記載がありました。

(私はアルコール依存症じゃないから、摂食障害とはちがうのかも。そうであったとしても、マシな方なのかな。)
そういう考えがよぎったのを覚えています。

その頃には、まさか数年後の自分が、連日の過食嘔吐に加え、連日飲酒するようになるとは、夢にも思っていませんでした。

「○○が無いから、大丈夫」
「○○に比べたら、まだマシな方」
あなたは、こういう考え方でもって、自分自身の現状を楽観視しようとしたことがありますか?

このような心の動きそれ自体が、摂食障害の病的な心性です。

過食衝動がある時点で、あなたが摂食障害、過食症という病気であることに変わりありません。
過食症、摂食障害、中枢性摂食異常症は厚生労働省の定めた難治性疾患(難病)です。

難病というひとつの枠組みのなかで、嘔吐していないからマシ、などの比較に意味はありません。

もちろん、過食のみの場合、チューイングや嘔吐行為による身体の負担はありません。
そのかわりに、過食そのものに伴う身体の負担があります。
腹痛・吐き気、過食後の異常な眠気などの症状です。
過食が積み重なって内臓脂肪が蓄積すると、高脂血症、2型糖尿病など、生活習慣病を発症しやすくなるでしょう。
過食による身体への負担だけではありません。
過食のみの場合、過食後の抑うつや自責、罪悪感が非常に強く出るため、引きこもりなど社会活動の低下も誘発されやすいようです。

過食した後、心理的につらすぎて、友人との約束を守れなかったり、仕事に行けなかったりしたことはありますか。
あるとすれば、それが過食の弊害なのです。

また、チューイングや嘔吐がなく、過食だけであっても、下剤や利尿剤の誤用や、過食後の絶食や過剰な運動が見られる場合があります。
これは、精神疾患の分類基準のひとつであるDSM-5に当てはめると、過食嘔吐を主症状とする神経性過食症(神経性大食症)や神経性やせ症(神経性無食欲症)の過食・排出型に分類されうるものです。
嘔吐がなくても、過食嘔吐を主症状とする摂食障害の病型と同じと判断されうる、ということです。