摂食障害(過食症・拒食症・過食嘔吐・チューイング・下剤乱用)相談
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摂食障害と多重嗜癖(cross addiction:クロス・アディクション)

摂食障害の症状が増えるのは自然な流れ

摂食障害、過食症は、食べ物そのものに依存し、過食・過食嘔吐・チューイング行為に嗜癖している病気です。
摂食障害では、下剤や利尿剤、浣腸などの薬物を過剰に、正規の使用法から逸脱して使用することもあります。
薬物そのものと、薬物を使用することで排出する行為に依存しているのです。
依存症というものは、往々にして多重嗜癖を伴うものです。

依存症を治療せずに放置すると、時とともに耐性が生じて、依存対象の量や依存にふける時間が増えていきます。
同じもの、同じやり方、同じ時間、「のめり込ん」でも、以前ほど気持ち良くなれないため、別のもの、別のやり方、もっと長い時間、「のめり込む」必要が出てきます。
依存症のこの特性を考えれば、同時に複数の依存対象があったり、時間とともに徐々に依存対象の種類が増えていくことはむしろ自然な流れです。

「のめり込む」対象が変わり重なりながら、雪だるま式に増えていく

依存・嗜癖対象、つまり、「のめり込む」対象が変わることもあります。
過去に過食、過食嘔吐、チューイングがあったものの、適切な治療を受けることなく症状が止まっている方は、依存対象が変化しただけ、という場合もあるでしょう。
依存症全体でみると、依存対象の量や所要時間、依存度合いなど、依存対象の総数(量)は増えていっているものと思われます。
過食、過食嘔吐、チューイングをせずにすんでいても、ギャンブルにはまっていたり、パートナーに暴力をふるったり、あるいはふるわれたり、子どもを虐待していたのでは、依存症としての病状は悪化の一途を辿っている、ということになります。

依存症を治療する側、される側で知っておくべきこと

摂食障害、過食症の患者さんが多重嗜癖に陥っている可能性は大いにあるでしょう。
摂食障害を患っているのであれば、上記の物質や行為、人間関係に嗜癖していてもおかしくありません。
治療者が依存対象をひとつと見誤ると、ひとつの依存が減った分だけ別の依存が増えている現象を見過ごす、ということが起こり得ます。
依存症治療の大前提として、治療者は、依存症が多重嗜癖を伴いやすいこと、嗜癖の何たるかを熟知しているべきです。

摂食障害、過食症の患者さんに見られる、万引き、性的逸脱、売春、DV(パートナー間暴力など)、虐待は、たまたま摂食障害に併存しているものではなく、多重嗜癖の要素を孕む、複雑ではあるものの、一元的なもの、少なくとも大きなひとつの流れなのです。

171026h