摂食障害(過食症・拒食症・過食嘔吐・チューイング・下剤常用)相談

思い当たることはありませんか?

いつか止まる、治る、そう思っていませんか?

目標体重に達すれば、結婚すれば、妊娠すれば、いつか治ると思っていませんか?摂食障害は、本人が病気である、と自覚しにくい病気です。そして、いつか良くなるだろう、と甘く考えてしまいがちです。

 やせても、結婚しても、子供に恵まれても、たくさんの人の賞賛・注目を浴びても、摂食障害が治ってしまうことはありません。

 あなたが摂食障害という病気の自覚を持ち、治すためになんらかの行動を始めるまで、「いつか」は来ません。

そのうち食欲が落ちて食べなくなる、と思っていませんか?

年を重ねれば自然と食欲が落ちて、治らないまでも、症状がよくなるのでは?そんな風に思っている方もいるかもしれません。

 一般的に女性の肥満の割合は、20〜30歳代よりも50〜60歳代により多くなっています。年齢とともに体力が落ち、外出も頻繁に出来なくなった時、食べることが唯一の楽しみになるということも多いでしょう。過食症で無い人にとっても『食べる』ということは、欲求を満たす一番手近な手段なのです。

 では、過食症の人達がこのまま年齢を重ねていったらどうなるでしょうか?食べ続けることができる身体がある限り、70歳代まで過食が止められないのではないでしょうか?80歳になるまで、あなたはあと何十年過食し続けるつもりですか?

 また、この病気には経年増加という特徴があります。一般に依存物質には、『耐性』といって、同じような効果を得るために、使用する毎に量が増えていく、という特徴があります。食べ物にはアルコールや薬物のような薬理作用はありませんが、摂食障害の方も、時間とともに、食べる量、回数が増えていきます。これを経年増加と言います。センターに寄せられる多くの相談事例からも、経年増加は明らかです。

 あなた自身の症状はどうですか。過食時間、過食量、過食費は、年月を経てどうなっているでしょう。また、仕事中など食べられない間に感じる、食べたい気持ちはどうなっていますか。時とともに減っていますか。増えているのではないですか?

生理は順調に来ていますか?

摂食障害では、かなりの確率で月経の異常を伴います。

 低体重による無月経、肥満による無月経や稀発月経、不正出血など、体重は少なすぎても、多すぎても女性ホルモンのバランスを崩すため、月経異常の原因となります。また、体重が正常範囲であっても、摂食障害の方にとって過食や過食嘔吐に伴う罪悪感、自責の念は著しく、それらのストレスから月経異常が引き起こされることもあるでしょう。

 無月経によって、骨粗しょう症、高コレステロール血症が誘発されることがあります。高コレステロール血症により体内の血管の動脈硬化が進行すると、狭心症、心筋梗塞など心臓の合併症につながります。摂食障害の方は様々な要因で心臓に負担がかかっていることが多く、高コレステロール血症による動脈硬化も心臓に負担となるでしょう。

 無月経が長い間続くと、子宮が小さく縮んでしまい、元に戻らなくなります。無月経の放置によって、妊娠できない身体になることもあるのです。

 月経異常がある場合、婦人科等受診し、月経異常の原因をある程度はっきりとさせて、必要であれば治療する、ということが大事です。無月経の場合でも、一概に月経を起こせばいい、というものでもありません。やせが著しいと、月経による出血すら身体にとって脅威となり得るため、やせの方の無月経に対しては一層の注意が必要でしょう。

 また、摂食障害や併存する精神科疾患に対して薬を飲んでいる方の場合、薬の副作用で無月経となることもあります。

髪や肌にうるおいはありますか?

美しくなりたいと思っていても、髪や肌にツヤが無い、ということはありませんか?

 身体がやせていたり、普通食を嘔吐することで、身体が慢性的な栄養不足に陥ると、ホルモンバランスが崩れて代謝が落ちます。身体の代謝が落ちると抜け毛、肌荒れ、便秘、むくみ、脈がゆっくりになる(徐脈)、などの症状が出ます。身体がやせていても、髪はボサボサ、抜け毛も多く、肌は荒れたりくすんだりしている、そういう状態は美しいでしょうか?

 また、食べ物には今の科学では測定できない栄養素も多く含まれています。食事量を制限して市販のサプリメントで栄養を補っても、バランスのとれた多彩な食生活には到底及びません。

体重は少ないのに、顔がパンパンに腫れたり、身体がむくんで、太って見えることはないですか?

体重は少ないのに、顔がパンパンに腫れたり、身体がむくんで、太って見えることはないですか?
摂食障害の方の身体は非常にむくみやすい状態にあります。過食嘔吐や下剤常用によって、体内の水分をつかさどるホルモンが変化していたり、やせや普通食の嘔吐による栄養不足で代謝が落ちているからです。この身体の変化によって、下剤を中止したりするときに、一時的にむくみがひどくなることがあります。

また、習慣的に嘔吐することにより耳の下や、下顎にある唾液腺が腫れると、顔がまるく見えることがあります。唾液腺は、著しいやせによっても腫れることがあります。唾液腺が腫れていると、身体は細くても、顔は丸く太って見える、ということもあります。

何をしても集中できない、ということはないですか?

摂食障害は食べ物に依存しないではいられない心の病気です。一般に、依存物質は常用に伴い量が増え、頭の中も、次第に依存物質が常に無いといられない状態になっていきます。食べ物も例外ではありません。食べていない、食べられない状態に脳が耐えられなくなるのです。

極端なやせを伴う場合、栄養不足が深刻なので脳が縮みます。脳の萎縮は思考能力に影響するでしょう。

何もする気が起きない、ということはないですか?

何もする気が起きない、ということはないですか?
 摂食障害の症状として、過食後の罪悪感や抑うつというものがあります。何をする気もおきなくなって外出できなくなったりすると人間関係に支障をきたしたり、社会生活に影響がでることがあります。

 また摂食障害にうつ病の併存が多いことが分かっています。何もする気がおきないなど、うつ症状に伴い仕事もできなくなり、日常生活を送るのも困難な状態にまでなってしまうこともあります。

 過食嘔吐や低体重によって身体の代謝が落ちている場合、代謝をつかさどる甲状腺ホルモンの低下に伴って抑うつ気分となることもあります。

170517h